ハッピーなこととアンハッピーなことと、綯い交ぜの昨年。五十歳になったこともあって、この世の残り時間を考える。
残りを数え出したら、あまり良くないと思っている。貧乏人ゆえ、お櫃の残りコメ…とか、貯金のわずかわずかな残高…とか。
来し方を眺めると冴えない。行く先もまた、仄暗い。
とは言え。
宙ぶらりんの身の上ながら、身体元気、機嫌良し。月の輝きにハッとして、部屋の観葉植物が可愛い。単純。美味しいものと音楽と、極楽の具現化=温泉と、快を友として足もとだけ見ていよう、あったかい愛と共に。早口言葉。